プノンペンの新名所? コンテナナイトマーケットが好調

こんにちは!

プノンペンにお住まいの方、一度は足を運ばれましたでしょうか?

今回は、今年3月にオープンし、大盛況のコンテナナイトマーケットについて取り上げてみたいと思います。

コンテナナイトマーケットとは?

平日の夜にも関わらず、カンボジア人の若者で大賑わい。
貨物用のコンテナを利用したきらびやかなブースの上下階には、ワイワイと飲食を楽しむ大勢の人々の姿が。
こちらが、今プノンペンの新名所として注目を浴びつつある、コンテナナイトマーケットです。

敷地内には、カンボジアのローカルフードを中心に提供する飲食ブースのほか、洋服や雑貨を扱うお店が集まるゾーンも。
いわゆるローカルマーケットよりお洒落で、フード価格帯も路面屋台よりはやや高め。ちょっとしたテーマパークのような感覚で訪れる人も多いのではないかと思われます。

このナイトマーケットを運営するのはJet’s Group
ナイトクラブ等のエンターテインメント事業・飲食事業から始まり、3年の間に機械販売、建築、ホテル、広告等の分野で10の子会社をカンボジア国内に設立した急成長中の企業です。
最近では、首都プノンペンから車で45分程のカンダール州に、住居と商業施設を併せ持つサテライトシティの開発なども進めています。

プノンペンポスト紙によると、Jet’s Groupは今年3月にコンテナナイトマーケットをオープンした段階で、このプロジェクトに$400,000を投じていたということですが、第一フェーズでの好調に伴い、さらに$500,000を投じた拡張部分を来月オープンするとのことです。

世界的にも注目を集めるコンテナマーケット

<写真:BOXPARK ホームページより>

貨物用コンテナを利用したマーケットは、近年の世界的なトレンドと言ってもよいかもしれません。

2011年、英国・ロンドンで期間限定店を集めた“ポップアップモール”「BOXPARK」でコンテナマーケットが導入されたのを皮切りに、2013年には米国・ラスベガスでファッション、美容サロン等の専門店や野外音楽ステージ、遊戯場などを集めた「Downtown Container Park」が、2015年には韓国・ソウルにて、ファション・飲食ブース、イベントエリア、アートギャラリー等を併せ持つ「COMMON CROUND」がオープン。
タイ・バンコクでも、コンテナを利用した移動式・不定期開催のナイトマーケット「ARTBOX」が各地で盛況だそう。

Jet’s Groupも、他国でのコンテナマーケットの成功例を見て、カンボジアでの成功を確信していたところがあるようです。

狙いは見事に的中したと言って良いのではないでしょうか。
仲間と気軽に集まれる、いわゆる「たまり場」のような場所があまりないプノンペン。
マーケット内には、外国人観光客の姿はほとんど見られず、カンボジア人の若者でひしめき合う一種のレジャースポットとして定着しつつあるように思われます。

飲食屋台・遊園地・イベント会場などがあり、若者で賑わう新興開発地コーピッチ(ダイヤモンドアイランド)や、イオンモール1号店の近くという立地も大きな成功要因の一つといえます。

さて、一つ成功例があると、すぐに同じようなスタイルの後発ビジネスが出てくるのがカンボジア。
既に、シェムリアップ、シアヌークビルといったカンボジアの他の都市でも類似のコンテナマーケットが開発されているほか、プノンペン市内の別の場所でも同様の開発計画があるとか。カンボジアではしばらくコンテナマーケットブームが続くのでしょうか?

今後の展開は?

来月拡張部分がオープンするというプノンペンのコンテナナイトマーケット。
プノンペンポスト紙によると、12メートルのコンテナが16個追加される予定で、合計コンテナ数は40、合計店舗区画は316になる予定とのこと。
Jet’s Groupは、タイ・韓国スタイルで成功するパブ・レストランなどを今回の第2フェーズで既に誘致済だといいます。
また、エンターテインメントスペースが増えるほか、さらなる混雑に備えて2階建てのバイク駐輪場もオープン予定。警備員・スタッフ数も増やし、セキュリティ面の強化も図るということです。

ちなみに、店舗1区画あたりの標準サイズは7.5㎡
第1フェーズローンチ時には、1区画あたりの賃料は$300-350/月でしたが、今回の第2フェーズでは賃料も$500-600/月に値上げとなりました。マーケットとして、より高品質なサービスの提供にフォーカスしていくことが狙いのようです。

もともとエンターテインメント事業からはじまったJet’s Group。
今回の拡張によって、この場所を単なるマーケットの域を超えどのように進化させていくのか?

プノンペンの新名所から目が離せません。

▼参考リンク:
・『The Phnom Penh Post』Jet’s to expand night market(2017.6.13)
http://www.phnompenhpost.com/business/jets-expand-night-market

・Jet’s Group
http://www.jetsgroup.net/

 

 


カンボジアのオンラインデリバリー市場

こんにちは!

今や日本では珍しくなくなったオンライン出前サービスやネットスーパー。
今回は、カンボジアの都市部でもここ数年で市場が形成されつつある、これらのオンラインデリバリーサービスについて取り上げてみたいと思います。

カンボジアのオンライン出前サービス

オンライン出前サービスと言えば、昨年9月、世界的な配車サービスのUberがバイクや自転車で出前を行うUber EATSを東京都心で開始し、新たな出前のスタイルとして注目を浴びていますね。

ここカンボジアでも、4年程前からオンライン出前サービスが存在し、その需要は拡大しつつあります。

2012年には、2007年から紙媒体のポケットガイドにレストラン情報を掲載し、宅配サービスを行っていたDOOR・2・DOORが、紙面の他にオンライン注文サービスを開始。

DOOR・2・DOOR

翌年2013年には、現在急成長中のMeal Templeがサービスをローンチしました。
プノンペンポスト紙によると、Meal Templeは、サービスローンチ後4年間で急速に規模を拡大し、現在では首都プノンペンだけでなく、シェムリアップ、シアヌークビルにある計288のレストランを掲載中です。

Meal Temple

掲載しているレストランのジャンルは、地元クメール料理を含むアジアン料理、ウエスタン、イタリアン、中華、和食、ハンバーガー、カフェ・・・など様々。
掲載されている料理の価格は、レストランで注文する場合と同じです。

オンライン上で現在地の住所を入力すると、近くにあるレストランが表示されます。
メニューを選び、カートに入れ、注文ボタンを押すと、すぐにレストランの担当者から登録した電話番号に電話がかかってきます。

配達先の住所確認を受けたら、あとは待つだけ。
プノンペン市内中心部であれば、概ね1時間以内に自宅まで配達員さんがバイクで届けてくれます。

配達料は$1(固定)で、支払いは商品代引き・現金払い。
お釣りも用意してくれています。

昨年2016年には後発のNHAM24がサービスをローンチ。

NHAM24

同じくプノンペンポスト紙によれば、NHAM24はローンチ後数ヶ月は既存の2つのプレイヤーとの共存に苦戦し、まったく注文が入らない日もあったといいます。
しかし、この1年間でニッチを狙う戦略に変更したところ、現在では合計220の掲載レストランから、1日200件程の注文が入るようになったということです。

創設者によると、NHAM24の初期の成長を支えたのは、カンボジア人中間層で、現在もこれらの層が顧客の6割程を占めるとのこと。

NHAM24の注文システム自体は、Meal Templeとよく似ています。
掲載レストランはMeal Templeと被るところもありますが、Meal Templeに比べ、特に現地のクメール料理レストランの掲載件数が多くなっています。
今後は、NHAM24の注文システムを活用し、食材、日用品、ランドリー等の宅配等へとサービスを拡大していくことも視野に入れているそうです。

カンボジアのネットスーパー

オンライン上で食材や日用品の購入ができ、宅配してもらえる所謂ネットスーパーも、この2年位でいくつかローンチされています。

Khmer To GoLinking Food(いずれも2015年ローンチ)は、いずれもローンチ当初は飲食店等の店舗をターゲットとしていましたが、現在では一般消費者向けの小売にも対応しています。

KHMER To Go
Linking Food

いずれのサービスも、オンライン上で生鮮食品、加工食品、日用品等の各種商品の検索・在庫確認・購入を行うことができます。

ちょうど一昨日、イオンのスーパーマーケット「マックスバリュエクスプレス」の1号店がプノンペンにオープンしたことが話題になっていますが、現状、プノンペンでも、何でも揃うスーパーマーケットの数は十分でなく、市場やジャンル別の商店で欲しいものをそれぞれ品定めし、仕入れ・購入を行う店舗や消費者も少なくありません。

イオン マックスバリュエクスプレス ルセイケオ店
<写真:流通ニュースより>

一度に様々なジャンルの商品をインターネット上で注文できることは、スーパーマーケットが充実している日本において以上に、利便性を感じられるのではないでしょうか。
さらに、共働き家庭が多い、移動は主に車かバイク、買い物の度に交通渋滞や駐車・駐輪場所探しに悩まされる・・・といったカンボジア都市部の生活環境が、これらのサービスの利用を後押しするのではないかと思われます。

今後の展開は?

こちらの記事で取り上げたように、
カンボジアには既に、スマートフォンひとつでタクシーやトゥクトゥク、バイクタクシーを呼ぶことができる“Uberライク”なサービス(※2017年4月時点 でUberはカンボジア市場未参入)が続々と登場しています。

EXNET TAXI

これは利用者にとっても、空き時間で副収入を得られるドライバーにとっても嬉しい仕組みですよね。

カンボジアでは、Uber EATSのように、登録ドライバーが近隣レストランの食事を運んでくれるようなサービスはまだありませんが、最近の配車サービス市場の盛り上がりを見ると、カンボジアでもこのようなサービスがローンチされる日も遠くないのでは?と思います。

そして、オンラインサービスを行う上で必ず課題になるのが決済方法。

15歳以上の銀行口座保有率は22.2%クレジットカード利用率は2.3%(世界銀行Global Findex 2014』)と、ASEAN諸国の中でも特に低い水準のカンボジアでは、配車サービスにせよ、デリバリーサービスにせよ、決済は現金払いが一般的です。
商品・サービスの注文や購入をオンライン上で行えるサービスは様々な分野で増えていますが、決済までオンライン上で完結しないものが多くなっているのが現状です。

昨今カンボジアでは、このような一般消費者向けのサービスだけでなく、役所の事業登録手続き等でもオンライン化が進んでおり、一見非常に先進的なサービスに思えるものもあります。

しかし、カンボジアのような発展途上国では、一気にシステムをオンライン化しようとしても、現地の生活スタイルや実際の運用が追いつかない部分がどうしても出てきます。
サービス開発も、こうした現地の状況に合わせ、ステップバイステップで進めていく必要があるのですね。

今後、カンボジアの人々の生活スタイルの変化に合わせ、どのようにオンラインサービスが進化していくのか。

デリバリーサービスにもその進化の一端が現れてくるでしょう!

▼参考リンク:
・『The Phnom Penh Post』Keying into a hungry market(2017.3.23)
http://www.phnompenhpost.com/business/keying-hungry-market

・『The Phnom Penh Post』Online supermarket ready to take orders(2015.11.10)
http://www.phnompenhpost.com/business/online-supermarket-ready-take-orders

・『流通ニュース』イオン/カンボジアにスーパーマーケット1号店(2017.3.28)
https://ryutsuu.biz/abroad/j032806.html

・DOOR・2・DOOR
http://d2d-cambodia.com/

・MEAL TEMPLE
http://mealtemple.com/

・NHAM24
https://nham24.com/home

・Linking Food
http://www.linkingfood.com/index.php

・Khmer To Go
http://www.khmertogo.com/


日本企業のカンボジア進出 本格化の兆し

こんにちは!

ニュースサイトのNNA ASIAによると、昨年、日本企業のカンボジアへの投資が過去最高額8億2,515万米ドル(約930億円)となりました。

これは、前年の5,680万米ドルの14倍超となる数字で、大幅増となっています。

グラフ:NNA ASIAより

▼参照元リンクhttp://www.nna.jp/news/result/1573054#%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%82%B8%E3%82%A2

上記投資額は、税制優遇措置を受けることができる「適格投資プロジェクト(QIP)」案件の17件(2016年度認可)がベースとなっています。

そのうち、2016年の投資認可額の大半を占めたのは2件。

一つの大型投資は、プノンペン北部のニュータウン開発地に2号店を建設しているイオンモール

2014年6月に開業した1号店に続き、2号店は2018年の開業が予定されています。

1号店は、約3年前の開業時から、現地のニーズを捉えつつ、テナントを入れ替えながら、着実に現地カンボジア人の来客数を伸ばしています。

今後、プノンペン中心地に位置する1号店は、よりラグジュアリーな路線に変更していく一方、建設中の2号店は、郊外の若者を中心とした層をターゲットにしていくとのこと(※2015年8月 イオンモール記者会見より)。

2号店には、シネマやボーリング場のほか、1号店にはない本格的な室内遊園地やウォーターパーク、ナイトクラブなども入る予定(イオンモール ニュースリリースより)で、デートスポットや家族連れのレジャースポットしても注目を集めることでしょう。

イオンモール1号店

 

もう一つの大型投資案件を手掛けるのが、こちらの記事でも紹介したA2A Town

A2A Townは、昨年弊社も社員旅行でお世話になった“カンボジアの軽井沢” vKirirom Pine Resortや 、IT・最先端技術の教育を通じて現地の起業家を輩出するキリロム工科大学を有する一大都市開発プロジェクト「vKirirom」を指揮する企業です

vKirirom Pine Resort

このほか、昨年からタイ国境のポイペトにある経済特区(SEZへの日系製造業社の投資も盛り上がっています。

ポイペトには、既に日系企業が運営する経済特区がありますが、昨年カンボジア証券市場に上場し、40社以上の日系企業を抱えるプノンペン経済特区社(PPSEZ)が新たな経済特区の建設を計画しています。

2017年、カンボジア労働職業訓練省が定める縫製ワーカーの最低賃金は、前年比9.3%引き上げの153ドル/月となり、年々着実に上がっていますが、それでも周辺のタイ・ベトナム等に比べるとまだ低い状況。

カンボジア最低賃金推移

タイプラスワンの流れで、製造拠点の一部を人件費の安いカンボジアに移管する日系製造業社の進出が新たに見込まれるものと思われます。

 

さらに、日系企業の進出と言えば、先日、みずほ銀行がカンボジアに支店開設予定というニュースがありました。

大手日系金融機関の進出は、その他の日系企業進出に確実に拍車をかけるでしょう。

これまで大手企業の進出は製造業中心でしたが、他業種での進出も今後ますます増えるものと思います。

 

昨年は、日本⇔カンボジア間初の直行便が就航。
また、「日本の医療まるごと輸出」をし、日本式救命救急センターを有するサンライズジャパンホスピタルが満を持して開業するなど、カンボジア都市部のインフラは確実に整ってきています。

国道も昨年1年間にかなり整備され、車での国内長距離移動も格段にスムーズになりました。

これまでプノンペンの街中に数えるほどしかなかった信号機は、昨年から日本の国際協力機構(JICA)の資金援助により100機に増え、先日からようやく3機の点灯が開始されました。

写真:The Phnom Penh Postより

プノンペンポスト紙によると、5月末までには100機すべてが点灯予定で、新たに交通管制センターもでき、一括監視・管理もできるようになるとのこと。

本格的に稼働・運用されるまでにはしばらく時間がかかりそうですが、交通渋滞や交通ルールを無視した運転が横行していたプノンペンにおいて、これは大きな一歩と言えそうです。

 

ご参考までに、2017年3月時点のカンボジア商工会の日系企業会員数は、対前年同月比で+26社の240社(正会員180社+準会員60社)。

最新の在留邦人数(2,492人 ※2015年10月時点)の対前年比伸び率は+9.8%で、直前3年における毎年+20%以上の伸び率に比べると鈍化していましたが、上記のようなインフラ整備の流れを受け、今後また盛り返してくるのではないでしょうか。

グラフ:外務省『平成28年 海外在留法人数調査統計(平成27年10月1日現在)』を元に弊社で作成

大手企業を含めた日本勢のカンボジアへの投資・進出ラッシュは、ここからが本番になりそうです。

▼参考リンク:

・『NNA ASIA』日本企業の投資が過去最高 カンボジア、16年通年は930億円(2017.2.20)

http://www.nna.jp/news/result/1573054#%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%82%B8%E3%82%A2

・イオンモール株式会社 ニュースリリース(2016.6.27)

http://aeonmall.com/files/management_news/798/pdf.pdf

・『グローバルニュースアジア』プノンペンの道路渋滞緩和に新しい信号システム(2016.12.29)

http://www.globalnewsasia.com/article.php?id=4003&&country=6&&p=2

・『The Phnom Penh Post』City Hall flips on the (traffic) lights(2017.3.9)

http://www.phnompenhpost.com/national/city-hall-flips-traffic-lights

・JBAC カンボジア日本人商工会 ホームページ

http://www.jbac.info/

・外務省『平成28年(2016年) 海外在留邦人数調査統計 ※平成27年(2015年)10月1日現在』

http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000043.html