絆ストリートのレストラン 〜カンボジアのひもの屋、麺屋武一〜

こんにちは!

日本の文化とおもてなしの心をカンボジアへ広めるという志のもと、弊社HUGSで2013年から進めてきた絆ストリートプロジェクト

今回は、2015年2月のオープン以来順調に売上を伸ばしている「カンボジアのひもの屋」と複合業態の「麺屋武一」訪問し、オーナーである井口 孝志社長にお話をお伺いさせて頂きました。

大手企業の駐在員時代に芽生えた食への想い

井口社長は北海道札幌市のご出身。
国立東京商船大学大学院(現東京海洋大学大学院)で博士前期課程を修了された後、株式会社日揮に入社。約5年間の在職期間中には、1年半のインドネシア駐在を経験されています。

駐在されていたのは、インドネシア第2の都市スラバヤからさらに車で3時間程のところにあるトゥバン。そこで日本人8人で4,000人の現地スタッフを動員するという大規模なプロジェクトに従事されていました。

トゥバンには日本食レストランこそありませんでしたが、多忙を極める現地での生活の中、井口社長を癒やしてくれたのはいつも“食”でした。

そのような経験を通じ、いつからか飲食分野での起業を志すようになったといいます。

現在、日本国内外で合計9店舗13業態を展開する井口社長ですが、食を通じて安心感や懐かしさを感じてもらいたいという願いには、インドネシア駐在時代にご自身が感じた様々な想いが込められているのでしょう。

飲食の道で生きることを決意した井口社長は、インドネシア駐在後に日揮を退職。
「つぼ八」創業者であり、当時「ひもの屋」を展開していた石井 誠二氏率いる株式会社 八百八町にて、2006年から新たなキャリアをスタートさせました。

そして、1年後の2007年には個人事業として「綱島のひもの屋」の業務委託契約を開始し、後に独立。
株式会社 エキサイトとして法人化し、日本国内で複数の出店を行った後、2015年2月から海外進出。

その後、たった2年の間にカンボジア、シンガポール、ベトナムの3カ国に4店舗6業態を次々に出店され、現在に至っておられます。

海外初出店の地、カンボジアの魅力とは?

2017年現在のプノンペン

今では日本と海外3カ国を毎月頻繁に行き来し、各国で精力的に活動されている井口社長ですが、海外展開はここカンボジアからスタートされました。

海外出店にあたっては、以前駐在していたインドネシアや、後に出店することになるシンガポール、ベトナムといったASEAN諸国を視察していたそうですが、なぜ初出店の地としてカンボジアを選ばれたのでしょうか?

その理由を伺ってみると、

-出店コスト、ランニングコストが低い
-独資で開業可能であるため、スピーディな出店が可能
-英語が通じる
-米ドルが主要通貨として流通しており、極端なインフレがなく安定している

といった点が大きかったといいます。

また、「これは出店後に他国と比較する中で感じるようになったカンボジアの良い部分」と前置きしながら、

-賄賂請求等が比較的少なくクリーン
-会計システムがシンガポールや香港など先進国に似ていてやりやすい
-英語堪能、ハングリー精神旺盛なスタッフが多い

といった点を挙げられました。

3カ国で同時展開する中で、カンボジアのビジネス環境を出店時とはまた違った角度から評価されているようです。

改良を積み重ね、売上は右肩上がり

「カンボジアのひもの屋」と「麺屋武一」の複合業態店

さてここで、井口社長率いるエキサイトグループがカンボジアで経営するお店をご紹介したいと思います。

2015年2月の出店時には「カンボジアのひもの屋」の1業態でしたが、2016年7月に一部店舗を改装し、東京新橋に本店を持つ人気ブランド「鶏白湯ラーメン・麺屋武一」をフランチャイジーとしてオープン。1店舗2業態というカンボジアではまだ珍しい試みをスタートされました。

気になる現在の月商は、オープン初期対比2.3倍とのこと。

顧客層については、オープン当初は日本人のお客様が大半を占めていましたが、現在では日本人3:その他7という割合に。
日本人の固定客数は維持したまま、その他のお客様数が増えたことで日本人割合が下がってきたという、理想的な状況です。
ラーメン提供開始をきっかけに、中華系カンボジア人台湾・香港人のお客様が増えてきたといいます。

平均単価についても、
オープン当初(2015年):約$12⇒オープン後1年(2016年3月): 約$20⇒現在(2017年8月):約$25と着実に上がっています。
※いずれも、「ひもの屋」のディナー単価

単価アップには、オープン後に状況を見て「ひもの屋」メニューの価格設定を見直したこと、ラーメン提供を始めたことが関係しているのではないかと思われます。

ランチにも飲んだ後の締めにもぴったり。麺屋武一のラーメン

ちなみに、「麺屋武一」単体平均単価は約$8「ひもの屋」ランチの平均単価約$10
ランチについては、今後もう少し価格を下げることで、日本人以外のお客様をさらに多く取り込んでいきたいとのことです。

人気メニューは、

日本人のお客様では「ひもの屋」の看板メニューである縞ホッケ(フルサイズ:$17.8、ハーフ:$9.3)や締めのラーメン(スモール:$4.5〜)など。

カンボジア人のお客様では、お刺身($5.5〜)のほか、日本では提供していない寿司(2貫:$2.9〜)、寿司ロール($5.8〜)や唐揚げ(フルサイズ:$5.8、ハーフ:$3.5)などのチキン系のメニューだそう。

ひもの屋といえば、特大縞ホッケ
日本から直送された鮮魚を使ったお刺身
カンボジア人も大好きな寿司、寿司ロール

メニューの一部でローカライズを行いながら、“Japanese Historical居酒屋”というコンセプトの通り、店内の雰囲気を含め、現地の人々にも分かりやすく、日本の良いイメージ・安心感や懐かしさを感じるような工夫が随所になされています。

日本から届いたばかりの鮮魚達
日本酒ほか酒類も豊富。カンボジア人のお客様には熱燗のウケがよいそう

人を育てる経営へのこだわり

エネルギッシュなスタッフの皆さん

オープン後、順調に売上を伸ばしている要因の一つに、井口社長の徹底した育成の姿勢が挙げられると思います。

現地スタッフの管理・育成は、海外出店においてもっとも苦労することの一つと言っても過言ではないでしょう。

海外でビジネスをする以上、現地の文化・慣習の理解が必須で、すべてにおいて“日本式”を押し付ける訳にはいきませんが、ブランドを守り、日本のサービスの良い部分を守るためには管理が必要になってきます。

しかし、グローバルに多店舗展開している企業になればなるほど、オーナーやマネージャーが1箇所につきっきりでいることは難しくなりがち。
現地に日本人の管理者が不在の場合、現場との意識のズレが生じ、統制が取れなかったり、スタッフのモチベーション維持が難しい場合もあります。

そんな中、「カンボジアのひもの屋」「麺屋武一」では、現在常駐の日本人スタッフはおらず、マネージャークラスのカンボジア人4名を中心に、総計約20名のカンボジア人スタッフのみで運営を行っています。

これだけでも驚きですが、さらに驚くべきことは、スタッフの3割は2年以上勤続、残りの7割も1年以上勤続しているという点です。
数ヶ月以内に離職してしまう人も多く、職を転々とするのが珍しくないカンボジアにおいて、スタッフが辞めないというのは本当に素晴らしいことです。

オープン後、2年間は日本人店長が常駐していたものの、軌道に乗った段階でカンボジア人のみの体制にする判断をした井口社長。

各国を飛び回る過密スケジュールの中、ご自身も毎月必ずカンボジアを訪れ、スタッフと密にコミュニケーションを取ることを非常に大事にされています。

また、「カンボジア人スタッフは英語が堪能。さらに、仕事に対してハングリーで勢いがある優秀なスタッフが多い。」と仰います。

社長自ら毎月現場に顔を出し、直接スタッフとコミュニケーションを取り、指導すること。
そして、社長のスタッフに対する期待と信頼が、彼らのモチベーション維持に繋がり、ひいては売上に繋がっているのだと強く感じます。

さらにアジアへ、カンボジアへ!

井口社長と

最後に、

全体方針としては、アジアで5年以内に30店舗展開
カンボジアにおいては向こう1年以内に1~2 店舗新規出店
という今後の目標についてもお伺いすることができました。

2年半カンボジアで事業を継続された上で、
「ここにはチャンスしかない!」と力強く語る井口社長。

今後のカンボジアでの展開が楽しみで仕方ありません!

店舗情報

カンボジアのひもの屋、麺屋武一

❖住所:
No.56, St.63 Sangkat Tonle Bassac, Khan Chamkarmon
❖電話番号:
023 452 8888
❖営業時間:
11:00〜26:00
❖Facebookページ:
https://www.facebook.com/himonoyacambodia/?fref=ts