日本企業のカンボジア進出 本格化の兆し

こんにちは!

ニュースサイトのNNA ASIAによると、昨年、日本企業のカンボジアへの投資が過去最高額8億2,515万米ドル(約930億円)となりました。

これは、前年の5,680万米ドルの14倍超となる数字で、大幅増となっています。

グラフ:NNA ASIAより

▼参照元リンクhttp://www.nna.jp/news/result/1573054#%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%82%B8%E3%82%A2

上記投資額は、税制優遇措置を受けることができる「適格投資プロジェクト(QIP)」案件の17件(2016年度認可)がベースとなっています。

そのうち、2016年の投資認可額の大半を占めたのは2件。

一つの大型投資は、プノンペン北部のニュータウン開発地に2号店を建設しているイオンモール

2014年6月に開業した1号店に続き、2号店は2018年の開業が予定されています。

1号店は、約3年前の開業時から、現地のニーズを捉えつつ、テナントを入れ替えながら、着実に現地カンボジア人の来客数を伸ばしています。

今後、プノンペン中心地に位置する1号店は、よりラグジュアリーな路線に変更していく一方、建設中の2号店は、郊外の若者を中心とした層をターゲットにしていくとのこと(※2015年8月 イオンモール記者会見より)。

2号店には、シネマやボーリング場のほか、1号店にはない本格的な室内遊園地やウォーターパーク、ナイトクラブなども入る予定(イオンモール ニュースリリースより)で、デートスポットや家族連れのレジャースポットしても注目を集めることでしょう。

イオンモール1号店

 

もう一つの大型投資案件を手掛けるのが、こちらの記事でも紹介したA2A Town

A2A Townは、昨年弊社も社員旅行でお世話になった“カンボジアの軽井沢” vKirirom Pine Resortや 、IT・最先端技術の教育を通じて現地の起業家を輩出するキリロム工科大学を有する一大都市開発プロジェクト「vKirirom」を指揮する企業です

vKirirom Pine Resort

このほか、昨年からタイ国境のポイペトにある経済特区(SEZへの日系製造業社の投資も盛り上がっています。

ポイペトには、既に日系企業が運営する経済特区がありますが、昨年カンボジア証券市場に上場し、40社以上の日系企業を抱えるプノンペン経済特区社(PPSEZ)が新たな経済特区の建設を計画しています。

2017年、カンボジア労働職業訓練省が定める縫製ワーカーの最低賃金は、前年比9.3%引き上げの153ドル/月となり、年々着実に上がっていますが、それでも周辺のタイ・ベトナム等に比べるとまだ低い状況。

カンボジア最低賃金推移

タイプラスワンの流れで、製造拠点の一部を人件費の安いカンボジアに移管する日系製造業社の進出が新たに見込まれるものと思われます。

 

さらに、日系企業の進出と言えば、先日、みずほ銀行がカンボジアに支店開設予定というニュースがありました。

大手日系金融機関の進出は、その他の日系企業進出に確実に拍車をかけるでしょう。

これまで大手企業の進出は製造業中心でしたが、他業種での進出も今後ますます増えるものと思います。

 

昨年は、日本⇔カンボジア間初の直行便が就航。
また、「日本の医療まるごと輸出」をし、日本式救命救急センターを有するサンライズジャパンホスピタルが満を持して開業するなど、カンボジア都市部のインフラは確実に整ってきています。

国道も昨年1年間にかなり整備され、車での国内長距離移動も格段にスムーズになりました。

これまでプノンペンの街中に数えるほどしかなかった信号機は、昨年から日本の国際協力機構(JICA)の資金援助により100機に増え、先日からようやく3機の点灯が開始されました。

写真:The Phnom Penh Postより

プノンペンポスト紙によると、5月末までには100機すべてが点灯予定で、新たに交通管制センターもでき、一括監視・管理もできるようになるとのこと。

本格的に稼働・運用されるまでにはしばらく時間がかかりそうですが、交通渋滞や交通ルールを無視した運転が横行していたプノンペンにおいて、これは大きな一歩と言えそうです。

 

ご参考までに、2017年3月時点のカンボジア商工会の日系企業会員数は、対前年同月比で+26社の240社(正会員180社+準会員60社)。

最新の在留邦人数(2,492人 ※2015年10月時点)の対前年比伸び率は+9.8%で、直前3年における毎年+20%以上の伸び率に比べると鈍化していましたが、上記のようなインフラ整備の流れを受け、今後また盛り返してくるのではないでしょうか。

グラフ:外務省『平成28年 海外在留法人数調査統計(平成27年10月1日現在)』を元に弊社で作成

大手企業を含めた日本勢のカンボジアへの投資・進出ラッシュは、ここからが本番になりそうです。

▼参考リンク:

・『NNA ASIA』日本企業の投資が過去最高 カンボジア、16年通年は930億円(2017.2.20)

http://www.nna.jp/news/result/1573054#%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%82%B8%E3%82%A2

・イオンモール株式会社 ニュースリリース(2016.6.27)

http://aeonmall.com/files/management_news/798/pdf.pdf

・『グローバルニュースアジア』プノンペンの道路渋滞緩和に新しい信号システム(2016.12.29)

http://www.globalnewsasia.com/article.php?id=4003&&country=6&&p=2

・『The Phnom Penh Post』City Hall flips on the (traffic) lights(2017.3.9)

http://www.phnompenhpost.com/national/city-hall-flips-traffic-lights

・JBAC カンボジア日本人商工会 ホームページ

http://www.jbac.info/

・外務省『平成28年(2016年) 海外在留邦人数調査統計 ※平成27年(2015年)10月1日現在』

http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000043.html