カンボジア 観光強化に本腰

こんにちは!

こちらの記事でご紹介したように、昨年、「世界一の観光地」の座を獲得したカンボジア。

トリップアドバイザーの「日本人に人気の海外観光スポット」ランキングでは、2011年~2016年の過去7年間、2014年を除き、アンコールワット遺跡群が不動の1位の座に君臨しています。

※2014年は1位:サクラダ・ファミリア教会、2位:アンコールワット遺跡群でした。

観光立国カンボジア。

今回は、毎月更新されているカンボジア観光省のTOURISM STATISTICS REPORTから、2016年度の年間集計結果を取り上げてみたいと思います。

これによると、2016年にカンボジアを訪れた外国人旅行者数は501万人
2014年:450万人、2015年:478万人でしたので、年5%前後の伸び率で増えています。

観光省は、2020年までに外国人旅行者数を700万人にするという目標を立てていますが、

この政府の観光強化の姿勢を反映するような形で、昨年には各国からカンボジアへの直行便13便も増えました。

これにより、今年以降、旅行者の伸びに拍車がかかることが期待されています。

2016年の旅行者数を国別に見ると以下の通りで、中国人・タイ人の増加が顕著です。

1位のベトナムは対昨年比では-2.8%と微減しているのをみると、中国人の伸び率+19.5%は圧倒的。

これはある意味狙い通りで、観光省は2020年までに外国人旅行者を700万人に増やしたいとする中で、そのうち200万人は中国人旅行者としたいという目標も掲げています。

昨年、カンボジア政府は各観光機関が中国人旅行者を増やしていくために取るべきステップを記した白書を発表しました。

この白書では、ビザ申請のための中国語書類を用意することや、一部地域で中国元を使えるようにすることや、中国語使用の推奨や、中国人好みの食事や宿泊施設を保証すること、といったことが規定されています。

また、昨年カンボジアと中国は、両国の観光事業における官民の協力を強めることを目的とする合意書も締結しました。

実際、このような流れを受けて中国からカンボジアへの直行便も増えており、現在計94便と圧倒的な数を誇っています。

もともと、華僑・華人が多く、中国文化も色濃く入り込んでいるカンボジア。

中国人にとって非常に親しみやすい旅行先と言えると思いますが、2020年に向けて、政府として特に中国人誘致に注力していることが分かります。

 

一方日本人についてはどうでしょう?

2016年の日本人旅行者数は約19万人でした。

遡ると、2012年⇒2013年には+15.4%、2013年⇒2014年には+4.3%と増加傾向にありましたが、2014年⇒2015年には-10.4%で減。2015年⇒2016年には-0.9%微減し、直近2年は減少傾向にあります。

減少の理由については、テロや円安の影響などが推測されますが、昨年9月には成田⇔プノンペン間の初の直行便就航が実現したことなどもあり、今後観光・ビジネス分野両方において、日本人の客足が伸びることが期待されるところです。

 

さて。
カンボジア政府の観光強化の姿勢を受けてか、民間セクターでも、政府の姿勢に期待を寄せるような、あるいは逆に政府の目標達成の追い風となるような動きが次々と起こっています。

その一つが、国際的な5つ星ホテルの開業が続々と予定されていることです。

米国大手ホテルチェーンのマリオットグループは、今年からカンボジア市場に本格参入することになっており、4月にはシェムリアップにコートヤード・バイ・マリオット・シェムリアップ・リゾートを開業予定です。

また、今年末には、海沿いのリゾート地シアヌークビルにも2軒目のホテルを開業する予定とされています。

さらに、プノンペンでは、同じく米国老舗大手ホテルチェーンであるローズウッドグループが、今年6月に市内一高いヴァタナックキャピタルタワーの高層フロアに高級ホテルを開業します。

シェムリアップに比べて5つ星ホテルが少ないプノンペンですが、これを皮切りに他の世界的な大手ホテルチェーンが続々参入することになるのでしょうか。

ローズウッドプノンペンは、観光客はもちろん、これからますます増えるであろうビジネス出張者の両方をターゲットとしており、独自の敷地を持つ他の市内の5つ星ホテルとは異なり、プノンペン市内を一望できる高層ビル内を選んだのも、ユニークなところです。

<写真:Rosewood Phnom Penh ホームページより>

KHMER TIMESのインタビューに答えたローズウッドプノンペンのマネージングダイレクターであるDaniel Grau氏は、

観光省や観光連盟と協力しながらカンボジアの魅力を世界に向けて発信していきたい

としていますが、

同様に、観光連盟側も、

ローズウッドの存在は、投資を呼び込むだけでなく、世界中にカンボジアを広めるのに役立つ。この開業は、2020年までに700万人の国際観光客を誘致するという国の目標に貢献するだろう

(カンボジアビジネスパートナーズより)

としています。

 

さらにもう1点。
これは旅行者とっては追い風とは言いかねますが・・・

最近のカンボジア観光関連のトピックスとして、今月2017年2月からアンコールワット遺跡群への入場料が値上げしたことが話題となっています。

1日券は20ドル⇒37ドルとほぼ倍近く値上げとなりました。

旅行者の絶対数と観光収入の両方を底上げしたい国の姿勢が見てとれますね。

 

圧倒的な人気を誇る観光地、アンコールワット遺跡群。

今回の値上げによって来場者数が激減するとは思えませんが、今後の動向には注目が集まります。

観光省が旅行者700万人達成を目標とする2020年まで残り3年。

国と民間セクターの様々な努力によって、加速度的に旅行者増となるのか?
引き続きウォッチしていきたいと思います!

 

▼参考リンク:

・Ministry of Tourism  TOURISM STATISTICS REPORT

http://www.tourismcambodia.org/mot/index.php?view=statistic_report

・『KHMER TIMES』900,000 Chinese tourists in 2016(20171.1.4)

http://www.khmertimeskh.com/news/33864/900-000-chinese-tourists-in-2016/

・『CHINA DAILY.COM.CN』Chinese tourists to Cambodia up almost 20% in 2016(2017.2.10)

http://www.chinadaily.com.cn/business/2017-02/10/content_28160041.htm

・『TR Weekly』China tours to flood Cambodia(2017.2.17)

http://www.ttrweekly.com/site/2017/02/china-tours-to-flood-cambodia/#more-121093

・『The Phnom Penh Post』Cambodia signs MoU with China for tourism(2016.11.17)

http://www.phnompenhpost.com/business/cambodia-signs-mou-china-tourism

・『カンボジアビジネスパートナーズ』ローズウッドホテル 年内に5つ星ホテルをプノンペンにオープン(2017.2.18)

http://business-partners.asia/cambodia/keizai-20170218-hotel/


カンボジアで急増中のカフェ 〜タイ発祥のCafé Amazon〜

こんにちは!

以前、こちらの記事でも取り上げましたが、プノンペンの中心部は、今やカフェメッカとも言えるほど、たくさんのカフェがひしめき合っています。

そんなカフェ激戦地とも言えるプノンペン中心部で、現在急増中のカフェチェーンが、Café Amazon

タイの石油公社PTTが2002年から展開するカフェチェーンで、現在タイ国内外に1,400店舗以上(2016年8月時点)展開しているビッグブランドです。

昨年11月には、日本にも初上陸
福島県川内村でフランチャイズ1号店がオープンしており、今後、東京、大阪などの主要都市部でも展開予定とのこと。

カンボジア市場には2013年に参入。
PTT傘下のPTT (Cambodia) Limitedがマスターフランチャイズ権を取得して展開を行っています。

2016年8月には、カンボジア国内で新たに19の事業者がCafé Amazonフランチャイズチェーンに加盟したとの発表がありました。

また、当時カンボジアで既に14店舗が出店済でしたが、新たなフランチャイジーの加盟により33店舗までの出店が見えてきたという話でした。

2017年2月現在、Café Amazon Cambodiaの公式Facebook上に掲載されているカンボジア国内の店舗は、プノンペン内外併せて15店舗になりますが、実際には、昨年末頃からここに記載のない店舗も続々と増えています。

弊社オフィスからほど近いプノンペン中心部で把握できているだけでも、昨年末から5店舗は新店ができていますし、現在工事中の店舗も数店舗確認できています。

さらに、2021年までにカンボジア国内で120店舗展開するという大規模なプランが構想されているということで、まさに急速に展開中です。

 

プノンペン中心部のカフェの数はこの数年間で急増したといえますが、実際、カンボジア人の若者の間では、お洒落なカフェで勉強をしたり、余暇を過ごしたりする習慣が以前に比べて確実に定着しつつあります。

カンボジア発の一大カフェチェーンであるBROWN COFFEEなどは、平日/土日ともに、常にカンボジア人の若者で賑わっています。

Café Amazonのメインターゲットも、このようにハイセンスなカフェで集い、様々なフレーバーのドリンクを楽しみたいカンボジア人の若者達だと言います。

特に、若者を意識していることが伺えるのがドリンクの価格設定で、

・Hot Black coffee $1.25〜
・Hot Caffe Latte $1.75~
・Iced Caffe Latte $2.15〜
・Iced Green tea with milk $1.60〜

・・・等となっています。

若者に人気のBROWN COFFEEの価格が以下の通りなのを見ると、だいぶ低く抑えられていることが分かります。

・Hot Americano $2.20〜
・Hot Caffe Latte $2.40~
・Iced Caffe Latte $2.65〜

(ちなみに、暑いからでしょうか・・・カンボジアの人達は殆どホットドリンクを注文しません。)

また、他の多くのカンボジアのカフェでは、カウンターまたは座席で飲み物を注文した後、従業員がお客様の席まで飲み物を運ぶスタイルを取っていますが、Café Amazonでは、カウンターで注文/受け取りを行うセルフサービスが取り入れられており、このような点で削減した人件費を価格に還元しているものと思われます。

実際、手の届きやすい価格熱帯雨林をイメージしたような斬新なインテリアに惹かれてか、いずれの店舗もカンボジア人の若者で軒並み満席です。

さて。
Café Amazonの公式Facebookページでは、引き続きフランチャイズ加盟店の募集がなされています。

契約期間は6年で、フランチャイズ加盟金は$16,000($3,000の保証金を含む)となっています。

カンボジア国内で人気の他のフランチャイズカフェチェーンでは、$50,000-75,000を加盟金としているところもある(弊社調べ)のに比べると、これはかなりの低額設定といえます。

The Phnom Penh PostKHMER TIMESによる、Café Amazonフランチャイズ本部、加盟店へのインタビューを総合すると、1店当たりの1日の平均販売数は350杯程ですが、1,000-2,000杯程販売している大型店もあるということで、低投資・早期回収ビジネスにローカルビジネスオーナーの注目が集まっているようです。

なお、フランチャイズ加盟店は、出店にあたり、PTTのガソリンスタンド併設店か路面店/モール内店舗かのいずれかを選ぶことができます。

PTTのガソリンスタンドは、カンボジア国内に27拠点(2016年8月時点)。
2020年までに3倍に増やす計画ということですので、Café Amazon併設拠点もますます増え、ガソリンスタンドの認知・利用促進との相乗効果が期待されるところでしょう。

路面店も続々と増えています。
こちらは、特にカフェが集中するボンケンコンエリアのBROWN COFFEEの真隣。
オープン準備中のCafé Amazonです。

近隣には、STARBUCKSや英国の人気チェーンCOSTA COFFEEのほか、複数のカフェがひしめき合っており、まさに既存のカフェに挑むような形での出店となります。

 

カンボジアの人達の間でカフェに行くという習慣が根付いてきたのはここ最近のこと。
まだ本格的なコーヒーの味を楽しみたいとうニーズはあまりないように見えますが、お洒落な店内で仲間と集うことが一種の娯楽やカルチャーになっているようです。

そんな中、急速に店舗展開を進めるCafé Amazonが、既存の名だたるカフェチェーンの中でどのようなポジションを取っていくのか、ますます目が離せません!

▼参考リンク:

・Cafe Amazon Cambodia Facebookページ
https://www.facebook.com/CafeAmazonCambodia/?fref=ts

・『KHMER TIMES』Large Amazon Coffee Expansion(2016.8.5)
http://www.khmertimeskh.com/news/28091/large-amazon-coffee-expansion/

・『The Phnom Penh Post』Café Amazon on growth course(2016.8.5)
http://www.phnompenhpost.com/business/cafe-amazon-growth-course

・PTT News PTT launched Cafe Amazon franchise in Cambodia to introduce Thai brand to ASEAN(2016.8.4)
http://www.pttplc.com/en/Media-Center/News/Business/Pages/news-2016-08-04.aspx

・『タイランドハイパーリンクス』タイのコーヒーショップ「Cafe Amazon」日本進出1号店が福島県川内村にオープン(2016.9.16)
http://www.thaich.net/news/20160916ca.htm

・Cafe Amazon Japan
http://amazon-cafe.jp/