カンボジアで展開する海外フランチャイズブランド

こんにちは!

弊社HUGSでは、昨年よりフランチャイズビジネス展開支援を事業の一つの柱としており、日本の優良なフランチャイズブランドをカンボジアに紹介するだけでなく、カンボジアやASEAN諸国間でフランチャイズブランドを紹介し合う仕組みの構築を目指しています。

今回は、カンボジアで店舗展開を行う、海外のフランチャイズブランドについて取り上げてみたいと思います。
冒頭で示したのは、カンボジアで複数店舗展開している、海外のフランチャイズブランドの例です。
それぞれのブランドの発祥国は以下の通り。

日本でもお馴染みのブランドもあれば、日本では全く知られていないブランドもありますね。

フランチャイズブランドの海外展開にはいくつか方法がありますが、
上記のブランドの多くで、カンボジア現地の運営企業がフランチャイズ本部とマスター・フランチャイズ契約(※1)を行い、カンボジア国内で直営展開する形が取られています。
また、上記の飲食ブランドのいくつかは、同じ大手の運営企業により展開されています。

(※1)フランチャイズ本部企業が、特定の地域の有力企業などに、当該地域でのフランチャイズ本部運営や加盟店開発等を行う権利を譲渡すること

一方、マスター・フランチャイザー(※2)がサブ・フランチャイズ(※3)を行い、多店舗展開してるケースは、現状カンボジアではあまり多くありません。

(※2)特定地域でのマスター・フランチャイズ権を得た企業のこと
(※3)マスター・フランチャイザーが当該地域で加盟店を募集し、フランチャイズ店舗の展開を行うこと

この背景には、海外の末端のフランチャイジーまでサービス品質維持を徹底させることが困難と判断するフランチャイズ本部の意向もあれば、現地企業にとってフランチャイズへの加盟という選択肢が未だあまり馴染みがないという状況もあるのではないかと思います。

さて、近年、国内経済の低迷等を背景に、東南アジア展開を図る日本のフランチャイズブランドも増えています。
ここカンボジアでも、牛角モーモーパラダイスといった日本の有名なフランチャイズブランドが、1号店のオープンを間近に控えており、現地パートナーによって出店準備が進められています。

弊社HUGSでカンボジア展開のサポートをさせて頂いている、日本の古着フランチャイズブランドDon Don Down on Wednesdayも、現在順調に店舗数を拡大しており、6月の9号店オープンを皮切りに、8月には10号店11号店のオープンが控えているほか、9月以降の出店も続々と決まってきております。

カンボジアのDon Don Down on Wednesdayの店舗には、フランチャイズ本部による直営店とフランチャイズ店の両方がありますが、直近では複数の日本の企業さんにフランチャイズへの加盟を頂いています。

フランチャイズビジネスで海外進出をすると言った場合、フランチャイズ本部側の進出が先にイメージされがちですが、海外でフランチャイズ加盟をするという選択も、今後海外進出の一つの形として増えてくるのではないかと思います。

特に、各種制度、インフラが未整備で、これから急成長していくステージにあるカンボジアのような国では、0から1を創り出していくことが事業を行う醍醐味とも言えますが、その分成果を生み出すまでにはじっくり時間と労力をかける必要があることも事実です。

一方、現地で既に多店舗展開をしているフランチャイズへの加盟という形で海外進出を行う場合には、現地でのブランド知名度顧客基盤、ローカルニーズを踏まえて蓄積された運営ノウハウ等を活かし、スピーディな立ち上がりを期待することが可能です。

さらにもう1点、海外でのフランチャイズ展開に関連する今後の動きとして、ブランドのライセンス契約の形がますます国際的になり、かつ多様性を帯びてくるとも感じられます。

先日カンボジアで2号店を出店したスターバックスは、言わずと知れたアメリカのブランドですが、カンボジアでの展開にあたりライセンス契約を行った企業は、香港、マカオ、ベトナムでスターバックスの展開を行ってきた香港の企業の子会社です。

現在、弊社HUGSでも、インドネシアヘアカットブランドをカンボジアで展開するプロジェクトを進めておりますが、同様に、海外ブランドのライセンスを取得した企業が第三国でブランド展開するという動きも、今後増えてくるものと思われます。

このような流れの中、弊社HUGSは、カンボジアを拠点に、ASEAN諸国間で優れたフランチャイズブランドと加盟企業さんを繋ぐHUBとしての役割を担っていきたいと考えています。
今後もASEAN諸国におけるフランチャイズ展開の現状を定期的にご紹介していきたいと思いますので、ご期待ください!


絆ストリートのレストラン 〜雅楽(GARAKU)〜

こんにちは!

日本の文化とおもてなしの心をカンボジアへ広めるという志のもと、弊社HUGSで2013年から進めてきた絆ストリートプロジェクト。
今年5月、本プロジェクト14店舗目として、ハイクラス和食レストラン「雅楽(GARAKU)」がオープンしました。

今回は、オープン後2ヶ月が経った雅楽さんを取材させて頂き、オーナーの米陀社長にもお話を伺うことができました。
オーナーの米陀社長は、富山県のご出身。
約20年前に飲食で起業されてから、直近では富山で和食・鉄板焼き、炉端焼、魚貝バルをはじめとした様々な業態で計8店舗を経営され、長きに渡り実績を上げてこられました。
そのような中での、満を持してのカンボジア進出
今回のカンボジアでの出店にあたり、大変強い想いを持った米陀社長は、ご自身が経営していた富山の全店舗をそれぞれの店長さんに譲渡するという大きな決断をされました。

さらには、創業時からご自身の右腕として活躍されてきた料理長、飲食の世界でキャリアを積まれてきた息子さん、そしてご家族で、新たな事業のために揃ってプノンペンに移住されました。
近年、プノンペンの日本人経営の飲食店は急増し、5年前に1桁だったその数は、今や100店を超えています(弊社調べ)。
しかしその中でも、日本の成功店を全て譲渡し、社長自らご家族共々移住されるほどの強い決意を持って進出されるケースは、他にあまりないのではないかと思います。
「ひとりでも多くのカンボジア人に日本を伝える」というビジョンとともに拡大してきた絆ストリートの発展にとっても、これ程までに本気の日本の企業さんがメンバーに加わったことは、大変嬉しいことです。
さて、プノンペンでは他に類を見ないハイクラスな和食レストラン「雅楽」

ここで少しお店のご紹介をさせていただきます。

雅楽が位置するのは、絆ストリートの北側。近隣には大使館や政府機関、大臣の邸宅などが立ち並び、カンボジア人の富裕層も多く住むエリアです。
このエリアの雰囲気に相応しく、少し敷居の高さを感じさせるようなクローズドなエントランス。

モノトーンの外壁の陰から、インパクトある赤をバックにした「雅楽」の二文字が浮かび上がります。

一歩中に足を踏み入れると、そこには、ライトアップされた池を中心とした、和モダンな空間が。

バーカウンターもあり、テラス席から池を眺めていると、ホテルの中庭で寛いでいるような気分にもなります。

室内には、池を取り囲むような形で個室が5部屋。
個室内は、それぞれ和を感じさせるモチーフが見事に調和した空間となっています。

夜になると、池に設置されたステージで行われる、現地カンボジアの音楽・ダンスのパフォーマンスを窓から眺めながらお食事を楽しむことができます。

目線より低い位置に設置された窓は、外から中で食事をする人の顔が見えないよう、プライバシーに配慮した造りになっており、大事な方との大事なシーンにも、人目を気にすることなく安心してお食事ができます。

お料理は、日本から仕入れた活きの良いお魚を中心に、素材を活かしたメニューが多数。

日本酒を始めとして、お料理に合うお酒のラインナップも豊富です。
また、キッチンでは、熟練の日本人料理長を中心に、日本と変わらない品質・衛生管理が徹底されています。

オーナーの米陀社長にお話を伺うと、オープンから2ヶ月経った現在、お客様の層は日本人6:カンボジア人3の割合とのことで、徐々に口コミが自然と広まり、カンボジア人の方々の利用が増えてきているということです。
現地の日系企業・行政関係の方々による接待での利用等で重宝されるほか、最近ではカンボジアの大臣、王族などのVIPのお客様の利用も多くみられるといいます。
また、週末に8-9人の大家族連れで来店されるカンボジア人富裕層の方々の姿もあるようです。

カンボジアのお客様に人気のメニューをお聞きすると、や、

塩釜がよく出るとのこと。

日本を訪れたことがある方々からは、お刺身等の生物の注文もよく入るとのことでした。
米陀社長によると、現在の夜の客単価42-43ドル程度。
日本人のお客様よりもカンボジア人のお客様の単価の方が高いともいいます。

プノンペンの日本人経営の居酒屋の客単価が、低いところで10ドル前後、高いところでも15〜20ドル前後ということを考えると、この単価は当地では十分にハイクラスです。
今後の当面の目標については、夜の客単価50ドル以上への引き上げと、カンボジア人来店比率の向上、月次売上70,000ドルの達成とのことでした。

異国の地で、細部までおもてなしの心が行き届いた和食・空間を堪能できることは、日本人にとっては大変嬉しいことです。
更にこれからは、新しい文化やステータスを感じる場として、カンボジア人富裕層の方々の食事や社交シーンに、雅楽の存在が浸透していくものと思います。
弊社も雅楽さんと一緒に、絆ストリートから新しい価値・文化を作り、発信し続けていきたいと思います。

店舗情報

雅楽(GARAKU)
❖住所:
 No.283, St.63, Sangkat Tonle Bassac, Khan Chamkarmon, Phnom Penh, Cambodia.
❖電話番号:
 023 210 428
❖営業時間:
 月-土
 【ランチ】 11:00~14:30
 【ディナー】17:30~22:00
 日
 【ランチ】  -
 【ディナー】17:30~22:00

❖Facebookページ:https://www.facebook.com/phirunk1/?fref=ts


カンボジア 求められる人材育成

<写真:『The Phnom Penh Post』より>

こんにちは!
先週、世界経済フォーラム(WEF)が、世界130カ国の人的資本開発水準をスコアリングした『Human Capital Report 2016』を発表し、ニュース紙プノンペンポストでもこちらの結果が取り上げられていました。

レポートによると、カンボジア総合ランキング100位(130カ国中)で、ASEAN諸国の中では、109位のミャンマー、106位のラオスに次いで低い結果となりました。

1位フィンランド日本4位という結果でした。
毎年発表されるHuman Capital Reportですが、WEFは、各国がどのように人的資本開発を行い、変化し続ける国際経済の需要に対してどのように人材配置を行っているか?という点について評価し、ランキングを定めています。
2016年度のランキングでは、合計46の指標により、各国の教育・職業スキル・経済活動参加等の水準を把握することができます。
実際の『Human Capital Report 2016』の結果を見てみましょう。
オンライン上でも、国別・年齢層別のサマリーを見ることができます。

Economies

年齢層別のサマリーを見ると、0-14歳については「初等教育入学率」「中等教育入学率」を始めとする教育水準に関する指標が、15歳以上については、教育水準に加え、職業スキルや経済活動参加に関する指標も定められています。
気になるカンボジアの結果ですが、15-24歳の層における総合順位が109位/130カ国と、他の年齢層に比べても特に低くなっています。

この年齢層の初等教育(※1)修了率91.24%ですが、中等教育(※2)修了になると43.47%まで落ちます。
さらに、高等教育(※3)入学率15.90%となっています。

(※1)『国際標準教育分類(International Standard Classification of Education 、ISCED)1997年度版』に定められる「カテゴリー1」に該当。日本の教育制度では、小学校レベル。
(※2)同上の分類に定められる「カテゴリー2〜4」に該当。日本の教育制度では、中学、高校レベル。
(※3)同上の分類に定められる「カテゴリー5〜6」に該当。日本の教育制度では、学士、修士、博士レベル。

その上の年齢層である25-54歳の高等教育修了率が2.09%、55-64歳で0.45%となっているのに比べると、高等教育を受けられる人々の数は世代を経て徐々に増えてきているといえますが、それでも94位/130カ国という水準です。
ちなみに、同じく15-24歳における、日本の初等教育修了率は100.00%、中等教育修了率は96.21%、高等教育入学率は62.41%となっています。

次に、カンボジアの25-54歳の層における項目別評価を見ると、失業率は0.30%(2位/130カ国)となっており、この数字だけを捉えれば世界的にも高水準と言える程の結果がみられます。

しかし一方で、「ハイスキル人材のシェア」「スキル人材の見つけやすさ」の2つの指標で、111位/130カ国といった結果が出ているなど、労働競争力といった観点からは非常に低い水準であることが気になります。
いずれの結果の背景にも垣間見えるのが、カンボジアの教育・人材育成の課題といえそうです。

カンボジアの学校制度は、日本と同じ6・3・3・4制となっていますが、その教育システムには様々な問題を抱えています。
特に問題として挙げられているのが、1970年代後半のポル・ポト政権下で学校教育が廃止され、知識人とみなされた教員の多くが虐殺されてしまったという悲惨な歴史です。
この頃には、学校の校舎も破壊され、教科書・書籍なども焼却されてしまいました。

当時の影響により、現在でも十分な数・質の教員、学校施設が揃っていないことが大きな課題となっています。
例えば、教員・教室が足りないことにより、午前/午後の2部制で交代で勉強するため、生徒一人当たりの授業時間が短くなってしまう問題を抱える学校が少なくないと言われています。
学校の前後に有料の塾に通える子はまだしも、通う経済的余力がない家庭の子は、どうしても学力に遅れが出てきてしまいます。
また、カンボジアには、いわゆる職業教育を行う公立の職業訓練校がありますが、雇用者側のニーズにマッチするような人材の育成が十分に行われているとは言い切れません。
冒頭の『Human Capital Report 2016』に関するプノンペンポストの記事中で、人材会社Everjobs CambodiaのGijs Braakman氏は「ハードスキル、ソフトスキルの両方が不足しています。特に、カンボジア国内外において雇用者の需要があるソフトウェア関連スキルからコーディング能力といった、ITナレッジが足りません。」と指摘しています。

一方、ポジティブな一面として、Gijs Braakman氏が「英語力向上が見込める限り、カンボジア人の求職者は隣国のタイ(48位)やベトナム(68位)に比べても、全体的に高い能力を発揮できる」としていますが、実際にカンボジア人の語学力の高さは、プノンペンで買い物や日常生活をする中でも実感することができます。
肌感覚ですが、プノンペンの街中では、タイのバンコクよりも英語が通じるシーンが多いのではないかと思います。

この背景には、外資企業の参入が増え、外国語が話せることが給与額に直結するような状況があったり、世界的な観光都市を抱える国であるという事情があるものと思います。
現時点では、外資規制の緩さや近隣諸国に比べて安い人件費が魅力で、海外企業の進出も増え続けているカンボジア。

これによる経済成長の側面は大いにありますが、さらにこの流れを加速するためには、近隣諸国に対して競争力を持つ人材を育成し、労働市場としての注目度を上げていくことが急務といえそうです。

▼参考リンク
・『The Phnom Penh Post』
Kingdom scores low on human capital index(2016.6.29)
http://www.phnompenhpost.com/business/kingdom-scores-low-human-capital-index
・『Human Capital Report 2016』

Human Capital Report 2016