カンボジアで注目の古着フランチャイズ②

こんにちは!
カンボジアで注目の古着フランチャイズ、第2弾です。
前回の記事では、弊社でカンボジア展開をサポートさせて頂いている古着フランチャイズブランド、Don Don Down on Wednesdayの紹介をさせて頂きました。

第2弾の今回は、今、カンボジアで古着ビジネスがアツい理由について考えてみたいと思います。
なぜ、カンボジアなのでしょう?
なぜ、今、カンボジアなのでしょう?

❖理由①:抜群の古着輸入環境
環境省のリユース促進事業研究会が発表した「平成26年度 中古衣類を対象とした海外でのリユース実態調査」では、日本の市町村及び地域団体等が実施する、使用済み衣類の海外への輸出状況がまとめられています。
当調査結果より、いくつか興味深いデータを取り上げたいと思います。

【中古衣類の輸出総量・輸出総額の推移】

財務省『貿易統計』に基づく上記データでは、日本から海外諸国への中古衣類の輸出量は、直近の10年で増加傾向にあるとされています。
輸出量は、2004 年時の約9 万1千トンに対し、2013 年には2倍以上の約21万6千トンに増加しています。
2013年の輸出総額も、10年前の約42億円から約117億円へと拡大しています。
拡大要因としては、東南アジアをはじめとする海外における日本の古着に対する需要の高まり、古着・古布の選別工場の東南アジア移転等により国外で選別を行う故繊維業者が増えていることなどが挙げられています。
また、以下の表は、日本における、過去5年間の中古衣類輸出先国ランキングの推移になります。

【中古衣類の輸出相手国と輸出総量に占める割合】

古着の選別工場が多いとされるマレーシアが断トツ1位をキープしています。
そして、日本から輸入した中古衣類の多くを再輸出しているという、輸出大国でもある韓国が第2位。
2位との開きがありますが、2013年では3位以降にフィリピン、パキスタン、カンボジアが続きます。
カンボジアは、過去4年間4〜5位をキープしており、日本にとってASEANの一大輸出先国ということができます。

・・・なぜでしょう?
その一つの理由として、カンボジアには古着に対する輸入規制がないことが挙げられるかと思います。
お隣のベトナムでは、古着の輸入は禁止されています。
環境省のレポート内では、「中古衣類の輸入禁止をしている国の隣国では輸入量が高くなることが指摘されており(福西 2014)、輸入を禁止しているベトナムにおいてカンボジアからの密輸入が行われている可能性が考えられる。」というような点にも触れられています。
また、同じくASEAN加盟国であるインドネシアでも、2015年7月、古着の輸入が禁止されました。
禁止の理由は、国内産業保護というのが一番のようですが、同時に、「古着の輸入は伝染病などの蔓延をもたらし、消費者の健康を脅かす危険があるから」とも言われています。
輸入規制がないというのは、古着輸入を行う上での大前提といえます。
加えて、以下の表にあるように、カンボジアでは、一人当たり輸入量と純輸入量(一人当たり輸入量ー再輸出量)がほとんど変わらないことから、輸入した古着の多くを再輸出せずに、国内で消費していることが分かります。

【主な輸出相手国における中古衣類の輸出状況】

このように、輸入規制面、実需面において、カンボジアは古着輸入に適した環境であることが分かります。

❖理由②:市民権を得はじめた“Used in Japan”

カンボジアでは、5年程前から、日本で収集された中古品を扱うリユース・リサイクルショップがありましたが、ここ1年半余りの間に急増しています。
前回の記事でご紹介した、日系古着フランチャイズのDon Don Down on Wednesdayがカンボジア1号店をオープンしたのが2014年9月でした。
これより前の2010年頃より、JAPANブランドのリサイクルショップとしてカンボジア人に親しまれていたのが、
「サクラ リサイクル ショップ ジャパン」です。

サクラ リサイクル ショップ ジャパンは、日本のリユース・リサイクル企業である東都クリエート㈱が現地企業と連携して展開しているリユースショップで、日本で収集された中古の衣類、服飾小物、食器、雑貨などを販売しています。
現在では、東都クリエート社の直営系列店含め、カンボジア全土で約20店舗と圧倒的な店舗数を誇っています。
また、ここ1年半の動きとして着目すべきなのは、2014年12月、関西を拠点に総合リサイクルショップを120店舗以上展開する㈱ベストバイが、売場面積300坪を有する東南アジア最大級の直営総合リサイクルショップである「JAPAN QUALITY SHOP 良品買館」をプノンペンにオープンしたことです。

この1号店では、日本で収集された6万点程の雑貨・家具・衣類等を取り扱っています。
(参考:2014.11.12ベストバイグループからのお知らせ

翌年2015年には、「JAPAN QUALITY SHOP 良品買館」直営2号店もオープンしています。
このように、カンボジアでは日本で収集された中古品を扱う店舗が増えてきたことにより、日本で使われた中古品の品質・状態が良いことに対する評価が高まっています。
そして、“Made in Japan”ならぬ“Used in Japan”の中古品を購入することを、ある種のステータスのように捉える人々も現れはじめています。
カンボジアでは、これらの“Used in Japan”のリユース・リサイクル店の増加により、この市場全体が盛り上がりを見せているといえます。

❖理由③:新品よりも良質な中古品へ

こちらは、Don Don Down on Wednesday7号店近くにある、ボンケンコン市場内の衣料品店です。

レディースの新品衣料品が$2.5程度から入手可能です。

市場の近くには、最近よく見かける移動式Tシャツ屋さん。

こちらのTシャツも1枚$2.5です。

こちらのメンズシャツ、帽子、バッグなどを扱うお店も、$5程度〜新品の商品が入手可能です。

いずれの新品も、近隣にあるDon Don Down on Wednesdayで扱う古着と値段は大きく変わりません。

カンボジアの市場で売られる洋服の価格は言い値が基本なので、交渉次第では、古着より新品の方が安いこともざらにあります。
ただし、質はどうかと言うと・・・・
洗濯を繰り返すうちにすぐにヨレヨレになってしまうシャツや、買って1週間で靴底がベリっとはがれてしまうようなサンダルなどなど・・・
「これならしっかりした作りの中古品の方がよかったかも・・・」
と思った経験のある方も多いのではないでしょうか?
おそらく、こんな経験をしたカンボジア人も少なくないでしょう。
そのような人々は、次第に質の悪い新品より、良質な中古品を求めるようになっていきます。

最後に、中古ブランド古着についても触れておきたいと思います。

Don Don Down on Wednesdayには$10〜$15程度のブランド品コーナーがありますが、他にも、日本から収集された中古衣料品の中には、世界的に有名なブランド品が混ざっていたりします。


<Don Don Down on Wednesday St.271 Facebookページより>

例えばH&MやZARA、FOREVER21、ユニクロなど・・・
しかし、これらのブランドのショップはまだカンボジアには上陸していません。
果たして、カンボジアの皆さんは、これらのブランド品に価値を感じるのでしょうか?
はい。ブランドは上陸していませんが、旅行などで海外に出て、世界の有名ブランドに触れる機会のあるカンボジア人は増えているのですね。
こういう中間層以上の方達は、たとえ古着であっても、有名なブランド品を安価に入手できる喜びを見出します。


<Don Don Down on Wednesday St.271 Facebookページより>

また、上記のような方達がインフルエンサーとなりブランドの価値を伝え始めると、ブランドの正規店が上陸する前に、それらのブランド古着を身につけることを格好良いとする流れができていくことも想定されます。

以上のように、カンボジアにおいては、
古着輸入をしやすいビジネス環境が、
・経済成長に従って上昇する可処分所得
・安さだけでなく、少しずつ高品質なものを求めるようになってきた人々の存在
・とはいえ、まだ海外のブランド品等を新品で買い揃えられる程の富裕層は一握り
という、古着の実需を生み出す生活・消費水準と相俟って、今、特に古着ビジネスがアツいと言うことができるでしょう。

日本の皆さんが着なくなったUsed in Japanの古着も、海を越えたカンボジアで、今も大事に着られているかもしれませんね!